「Electric Warrior」(邦題:電気の武者)は、1971年にリリースされた英国のバンドT・レックスの2作目アルバムです。UKチャートでは連続8週間も一位を獲得した、グラムロックの草分けと言われる作品。このアルバムのヒットにより、グラムロックの歴史が幕開けします。ヴォ―カルのマーク・ボランのアイドル的なルックスも人気を呼びました。
アルバムの中でもおすすめしたい曲は、やはり大ヒットした”Get It On”です。本国イギリスでは1位を獲得、ヨーロッパ各国やアメリカでもチャートインしたロック史上に残る名曲です。サイケデリックフォークからエレクトリックへと進化を遂げ、さらにポップ色を加えた国民的ロック。マーク・ボランは1977年に29歳で交通事故死。30歳の誕生日直前の出来事でした。
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Slayed? – SLADE
1969年に活動を開始したイギリスのロックバンド、スレイド。バンドの形態を変えながら現在も活動を続けています。
スレイドの3枚目のオリジナルアルバムである「Slayed?」はデヴィッド・ボウイやT. REXの破格のカリスマには劣るますが、1970年代初頭のグラムロックの勢いを感じるには非常に大切なアルバムです。
どの曲にも、「これ、グラムロックだよね!」と言わせることができる分かりやすさがあって爽快な作品に仕上がっています。さらに、1972年の作品だけあってグラムロックとはいえまだまだブルースフィーリングなテイストはたっぷり残っています。
それぞれの楽曲としては、レッド・ツェッペリン風の曲があったりジャニス・ジョプリンのカバー曲があったりもして、曲調はバラエティに富んでおり一気に最後まで聞けるのもおすすめできます。
デヴィッド・ボウイやマーク・ボランの様な内省的な世界もグラムロックの大きな魅力ではありますが、スレイドの様なあっけらかんとしたキラキラなロックンロールこそが、グラムロックをグラムロックたらしめている最大の要素でもあります。スライドは正にそんなバンドとして今も輝きを失っていません。
Everybody Wants – The Struts
最後に古き良きグラムロックを正統に受け継いでいるバンドを1組紹介したいと思います。
The Strutsは2009年から活動しているイギリスのロックバンド。楽曲としては、クイーンや古き良き時代のブリティッシュロックを現代的に解釈した内容のラインナップとなっており、ヴォーカル、ルーク・スピラーの声質・歌唱法はフレディ・マーキュリーのような印象を強く感じることができます。
アルバム「Everybody Wants」の中では初期のクイーンをイメージさせる縦ノリロックンロール”Roll Up”、ドラマチックなミディアムチューン”Mary Go Round”が収録されています。全体的にポップ色が強いので純粋にポップ好きなリスナーだと聴きやすく親しみやすいナンバーが満載だと思います。
1980年代や1990年代のブリティッシュロック、ブリットポップで青春を過ごした方をリスナー層として意識しているのかな、と考えるほど、単純なハードロックでは片付けられない魅力はあります。シングルカットされた楽曲にはダークなロックにデジタルテイストを加えてアレンジしたサウンド、ピアノの音色やブラスセクションを加えた強いビートのポップチューンもノスタルジックな印象を受けました。
UK音楽シーンでは好評とは言えなかった彼らですが、全米デビューアルバムは商業的に成功を収めています。彼らの将来性への期待値の高さと音楽性を、今後も企業とのCMタイアップなどで印象づけられれば非常に嬉しいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
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