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テクノポップの作り方とは! 特徴からオススメのソフトまで紹介します

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今回の記事では、テクノポップの作り方ということを題材に書いていきます。

近年perfumeの登場以降、電子音を中心としたエレクトロミュージックはj-popサウンドの一つの核になっているといえます。そこで、この記事ではテクノポップの歴史からテクノポップの構成要素を分解し、テクノポップを始めとした電子音楽を作るために必要となる機材や編曲の手順などについて解説していきます。

テクノポップってどうすれば作れるの?

テクノポップをもっと詳しく知りたい!

と思っている方はぜひご覧ください。

 

 

テクノポップとは

1970年代以降、様々な音楽ジャンルにシンセサイザー、シーケンサー、ヴォコーダーなどの電子音機器の導入による新たなサウンドを基調とする音楽が生まれていきます。

その中でもとりわけ、クラブミュージックに馴染みのない日本において電子音を中心とする音楽に触れる機会となるキッカケとなったのが、かの有名なYMO(イエローマジックオーケストラ)です。一般的にはRYDEENでおなじみの彼らは、日本の音楽界に新たなムーブメントを起こし1980年代前半にはYMOに続くテクノポップアーティストが次々と台頭することとなります。

しかし、1980年代後半以降の日本ではバンドがよりブームを起こすことにより、メジャー音楽シーンからテクノポップは消えていくことになります。

 

そして、近年ではperfumeやきゃりーぱみゅぱみゅなど中田ヤスタカの活躍が大きく影響し「テクノポップサウンド」はJ-popサウンドの一つの顔となりました。

そこで今回は、近年のテクノポップブームを牽引する中田ヤスタカ氏を中心とする楽曲の音を再現するために必要な機材や曲作りの考え方などを解説していきたいと思います。

 

テクノポップの編曲手順 

ここでは、テクノポップがどのようにして作られていくのか、その方法、手順について書きたいと思います。

 

特徴、構成要素

テクノポップと評される中田ヤスタカの楽曲ですが、音楽的な構成やサウンドはクラブミュージックにあります。これは、テクノポップの源流がクラブ系にあることに関係します。つまり、テクノポップと評される楽曲を作るには、まずクラブミュージックの手法などを理解する必要があります。

 

クラブミュージックの基本的な必要要素として

  • リズムトラック
  • ベース
  • ウワモノ(シンセフレーズ、シンセパッド)

 

そしてこれにプラスしてテクノポップにおいては

  • ボーカルエフェクト

 

この4種類のサウンドに対してそれらしい音色を選んでいく必要性があります。

では、それぞれについてどのような手法で作っていくのが有効かご紹介していきます。

 

リズムトラック

リズムトラックとは、その名の通り楽曲のリズムを決めるトラックのことです。バンドサウンドで言うドラムが同じ役割となり、電子音楽においてもバスドラやスネア、ハイハットなど、様々な音を組み合わせてリズムトラックをつくることとなります。ドラムと大きく異なる点としては、その音色でしょうか。ドラムは、どうしても太鼓のような音に統一されてしまいますが、リズムトラックではその音色を機械的に操作できるため、ドラムよりも自由に音を再現することができます。

 

まず、質の高いトラックを手軽に作るにはサンプリング素材が有効です。

2小節程度のループのサンプリング素材を1トラックに、リズムトラックを完成させるのもアリですし、キック、スネア、ハイハットなどの音色を一つ一つ自分で精査して配置していくというのもアリです。やはり、DTMに慣れている人だと後者が一般的ではありますが、まだ慣れていない初心者の方は前者の方法で簡単に1曲作ってみても良いかもしれません。

 

そして、サンプリング音源としてオススメしたいのが「Vegeance Soundシリーズ」です。サンプルライブラリブランドとしては非常に老舗のVegeance Sound。クラブ系の音源を作りたいのであれば、定番中の定番。電子音楽について調べていると、VECという単語が良く見られますが、「Vengeance Essential Club sounds」の略です。

やや高価ではありますが、質の高いリズムトラック作成には使い勝手がかなり良いので、本気で電子音楽を作ってみたい方、長くソフトを使っていきたい方は検討してみてはいかがでしょうか。

その他サンプル素材は、sonicwire社のサイトから様々な素材が出ていますので視聴してみて良いと思ったものは入手していきましょう。また、特に海外サイトでは無料のサンプルパックなどが多数ダウロードできるので、英語が得意な方は海外のサイトも注目してみるのもよいと思います。英語が苦手な方も現在では自動翻訳の精度が上がってきているので、なんとなく読めるかと思います。(ウイルスや不要なソフトへの誘導には十分に注意してください。)

また、Battery4というNative Instruments社のサンプラーも非常に使いやすく、多くの作曲家の方に愛好されています。

 

ベース

perfumeの楽曲ではベースが非常にフィーチャーされたサウンドになっており、かなりフレーズが作りこまれているものと思われます。

しかし、ベースの音色自体はシンプルなPOLY/SAW系のベースが多いです。POLYはポリフォリックの略で、音をいくつ重ねるか、言葉を変えると何音で和音をつくるかを決定します。SAWは音色の波形を指し、ノコギリ波とも呼ばれます。以下のような表示もされますね。

ベースの作り方に関しては、以下の動画が非常にわかりやすく参考にできます。

ブリブリしたベース -Sleepfreaks Media site

 

シンセプリセットだと~ sawのような名前で書かれているものがあれば近い音になると思います。ギザギザした波形の音ですね。実際に音を聞いてもそのギザギザ感を感じることができると思います。

 

また、メロディーラインと対をなす対位法的なベースラインの作り方を学ぶには、YMO(イエローマジックオーケストラ)の曲から学ぶことができます。

ベースを学ぶ上で参考になる曲は大きく6曲を挙げておきます。

  • Dream Fighter(Perfume)
  • ポリリズム(Perfume)
  • Night Fight(Perfume)
  • Technopolis(YMO)
  • Rydeen(YMO)
  • Tong Poo(YMO)

 

特にDream Fighterでは、間奏部でうなるシンセベースラインはたまりません。中田ヤスタカ氏の楽曲のベースの魅力の1つに、場面場面で音色に様々な変化を加えていることがあげられます。通常、電子音楽ではベースは単純なパターンが多かったのですが、彼の楽曲では情報量を多くするためにコードトーンの音のみをなぞる単純なパターンではなく、ポルタメント(音がなめらかにある音からある音に移動する)やリズムトラックとノリを意識したフレーズの切り方、リズム付けや、ベース自体がメロディックなフレーズを乗せ、楽曲をより豊かにしています。それでいて、ゴチャゴチャせずに収まる点が中田ヤスタカ氏のテクニックであり、オリジナリティとなっていることが考えられます。

 

また、メロディックなベースラインだけでなく、音色の変化にも様々な手法を使っています。ブリブリしたSAW系のベースでベースラインを目立たせる場面もあれば、もっと丸みのある音色で全体を支えるためのベースとして機能している場合もあります。またスラップベースなどでリズムを強調する場合もあり、その手法は多種多様です。(Night Fightなどおすすめです)

 

単純な音と思われがちなベースですが、楽曲を作る際には様々なベースの音を理解してから、作りたい楽曲の雰囲気に合わせて使い分けることが必要です(これはベースに限らずすべてのアレンジにいえる事です)。適当にフレーズや音色を選んでしまうと、楽曲全体が安っぽくなりかねません。

 

また、今回この記事でおすすめするベースのソフトシンセは「Spectrasonic社のTrilian」です。

生楽器系、シンセ系ともに充実した音色が多く、ベースはこのソフト一つで完結するといっても過言ではありません。とにかく音が太くてよいです。ほとんど音を加工せずこのまま使えます。様々な生楽器の奏法パターンが含まれていますので、非常にリアルなサウンドを作ることができるでしょう。

シンセベースはもちろん、生楽器に似たのフレーズを奏でることができるので、ベースの音を豊かにしたい方や様々な音色を導入したいという方におすすめできるソフトとなっています。

 

 

ウワモノ

ウワモノとは広義的には、リズム、ベース以外に中帯域より上でなっているバッキング、コード楽器など様々な音色の全てです。なので、非常に多くのバリエーションが考えられることが明らかです。

ですが、今回はわかりやすく機能に分けていくつかのタイプを考えたいと思います。

 

中田ヤスタカ曲の場合は、

  1. シンセのハッキリしたフレーズ感のあるシーケンスフレーズ
  2. フレーズ感は少なく雰囲気を作るシーケンスフレーズ
  3. コード感とリズムを補強する少し後ろ目に位置するシンセパッドやピアノ
  4. 空間を作り出す、楽曲のより奥で鳴る音色(パッド、ブレイクビーツなど)

に大きく分類することができます。

 

1.シンセのハッキリしたフレーズ感のあるシーケンスフレーズ

まず1.についてですが、フレーズ感のあるシーケンスフレーズとは例えばチョコレイトディスコやlove the worldのイントロで鳴っているシンセフレーズです。

このフレーズはメロディーの奥でサビなどでも鳴り続けているリフです。役割としては、曲の顔です。フレーズは簡単ですが、非常にリズミックなものが多く、キャッチーでなければなりません。

frip sideのLevel 5のイントロもこのタイプと言えるでしょう。

 

2.フレーズ感は少なく雰囲気を作るシーケンスフレーズ

次に2.についてですが、これは雰囲気を作るためのシーケンスフレーズで、メロディー感があまりないような機械的なシーケンスフレーズです。例えば、Perfume「シークレットシークレット」の冒頭に「ランランランラン」と言いながら後ろで流れているフレーズが挙げられるでしょう。


こちらの楽曲、30秒~40秒あたりで流れ、その後様々な音が入ったのちも小さな音でなり続けています。

メロディー感が少ないですが、雰囲気作りに貢献しているのがわかります。シンセ1.のタイプのシーケンフレーズはオリジナルなものが多いのですが、2.のタイプのシーケンスフレーズはMassiveなどのシンセシーケンスのプリセットをそのまま使うか、少し加工して使っている可能性が高いですね。

 

そして、1.2.のシンセフレーズを作るうえで人気なソフトシンセとして、

  • Massive
  • Nexus2
  • Omnisphere
  • Sylenth1

を挙げることができます。

Youtubeに紹介動画が挙がっているので、良い音だと思ったものがあれば手に入れてみましょう。(簡単には手の出づらい金額かとは思いますが・・・)

 

3.コード感とリズムを補強する少し後ろ目に位置するシンセパッドやピアノ

3.についてですが、これも2と同様に曲の雰囲気に大きく関わってきます。

ただコードを白玉で鳴らすという単純なアレンジではなく、曲全体のノリの中で効果的なリズムを強調するような位置となっています。ポリリズムのシンセパッドやBaby cruising loveのピアノが3.の要素に溢れており、聞きごたえがあるのでぜひ分析してみてはいかがでしょうか。

 

4.空間を作り出す、楽曲のより奥で鳴る音色(パッド、ブレイクビーツなど)

4については一番奥でなっている音です。聞き取りが難しいですが、あるのとないのでは雰囲気が少しずつ変わります。

 

ボーカルエフェクト

Perfumeの楽曲ではボーカルエフェクトが多用されているのが一目瞭然です。特に多用されているエフェクトとして、AutoTuneというものがあげられます。音程をなだらかに、平にしてロボット的な演出をする効果を担っています。

 

メロディーの作曲

 

中田ヤスタカ氏のメロディーの特徴はずばり、

  • 繰り返しが多い
  • 五音音階が多用される

という点です。特にポリリズムやチョコレイト・ディスコなどかなりメロディーの繰り返しがなされていることが一目瞭然です。しかし、その奥で鳴っているコード進行に変化を加えることで、楽曲の景色を変えているという手法が使われていることが多く、これがリスナーを飽きさせないための工夫となっています。

 

ここで言う五音音階とは、

ドレミファソラシドの中からファとシを抜いて「ドレミソラド」とする音階と

ラシドレミファソラの中からレとソを抜く「ラシドミファラ」などの音階です。

ペンタトニックスケールとも呼ばれ、1オクターブに5つの音が含まれる音階のことを指します。

中田ヤスタカの音楽では、特にファとシを抜いたスケールは非常に多用されています。(にんじゃりばんばん等)。彼と同じような雰囲気のメロディーを作る際には、五音音階を使うことを意識してみるのも良いと思います。

 

ミックス

ミックスとは、リズムパターンやベース、ウワモノ、ボーカル等、完成された音源を楽曲になるように組み合わせていく作業を指します。ミキシングとも呼ばれますね。

ミックスでは先ほどの編曲手順の段階で、前に出る音、奥で鳴る音を意識して編曲していればあとはコンプレレッサーやEQ(イコライザー)などで処理をしてパンニングとリバーブで音を配置していく作業になります。パンニングとは左右の音の振り分けを意味します。

 

ミックスの基本的な考え方としては

  • 音の前後方向(奥行き、空間)
  • 音の上下方向(高い音と低い音)

の2点を調整する考え方を持つと良いのではないでしょうか。

初心者の方にとっては、前者の方がイメージしやすいかと思います。ロックバンドで言えば、ボーカルを1番前にだし、ドラムとベースは中央で全体を支え、ギターやキーボードはボーカルに被らない位置で雰囲気つくりをする、といった要領です。

一方、わかりづらいのは後者。どんなジャンルの音楽にも言えることですが、ライブやCDで音楽をつくる際には、周波数を意識することが重要です。ボーカルを含めた全ての楽器には中心周波数という数値が存在し、それぞれの音を聴かせるためには、中心周波数をうまく振り分けなければなりません。電子音楽でもそれは変わりません。つくったそれぞれの音源は、周波数を細かく変えながらミキシングする必要があります。

 

ここでは、いくつかの重要なエフェクト類を機能に合わせて使い方を簡単に解説したいと思います。

 

Compressor

コンプレッサーは、音をつぶすことでそれぞれのトラックの音量の上下を小さくし、楽曲全体的に音圧をアップさせるために用います。細かなコンプレッサーの扱いは解説すると長くなりますので割愛しますが、音を前に出したり奥にひっこめたりする作業には不可欠になります。

コンプレッサーの扱い方については石田ごうき氏著「音圧アップのためのDTMミキシング入門講座! DVD-ROM付 リットーミュージック」がわかりやすくオススメです。

コンプレッサーの機能としては「音圧アップ及び音の前後方向(奥行き)の調整」です。

 

EQ

イコライザーは、各楽器の目立たせたい帯域、周波数を強調したり、逆に不要な帯域を削ることで、全体のバランスを整える作業になります。ベース単体で聞くとよい音もキックと重なると帯域が重なるので、キックが帯域の一番下に来るようにベースの最低域を削るといった考え方です。

機能をまとめると、「音の上下(高低方向)の調整」です。

 

Reverb & Delay

リバーブは、奥で鳴らしたい音にかけることで空間を演出します。ニュアンスとしてはエコーと似ており、カラオケでかかるエフェクトを想像すればよいかと思います。

またディレイはリバーブと一緒に用いることも多いエフェクトで、空間の演出および、ピンポンディレイなどはパンニング左右配置などにも関わってきます。ディレイはかなり種類が多いため、一通り音色を聴いてからイメージに近いものを選ぶのが良いかと思います。

機能としては、「空間の演出と奥行きの形成」です。

 

Panning

パンニングとは、左右に音を振る作業です。空間の中でどの位置に音を鳴らしたいのかを意識しながら作業していくことになります。リバーブなどとかかわりが深く、空間の演出にかかわってきます。

 

ここまで、重要なエフェクトについて解説してきました。

エフェクトについてはDaw付属のものをまずは使いこなしましょう。よりクオリティーの高いものを求めるならWaves社の製品がオススメです。(4月以降Waves社の製品がかなり安くなるセールを行っています。)

 

まとめ

今回の記事では、近年流行りののテクノポップ、中田ヤスタカサウンドの構成要素について分析してみていきました。音の要素を分解して機能に分けて考えてみることがより音楽の構造が見えやすくなりますので、皆さんも自分が好きな曲の構成、音などを注意深く分析することで目標のサウンドを作ってみてはいかがでしょうか。

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