ボーカルエフェクト
Perfumeの楽曲ではボーカルエフェクトが多用されているのが一目瞭然です。特に多用されているエフェクトとして、AutoTuneというものがあげられます。音程をなだらかに、平にしてロボット的な演出をする効果を担っています。
目次
メロディーの作曲
中田ヤスタカ氏のメロディーの特徴はずばり、
- 繰り返しが多い
- 五音音階が多用される
という点です。特にポリリズムやチョコレイト・ディスコなどかなりメロディーの繰り返しがなされていることが一目瞭然です。しかし、その奥で鳴っているコード進行に変化を加えることで、楽曲の景色を変えているという手法が使われていることが多く、これがリスナーを飽きさせないための工夫となっています。
ここで言う五音音階とは、
ドレミファソラシドの中からファとシを抜いて「ドレミソラド」とする音階と
ラシドレミファソラの中からレとソを抜く「ラシドミファラ」などの音階です。
ペンタトニックスケールとも呼ばれ、1オクターブに5つの音が含まれる音階のことを指します。
中田ヤスタカの音楽では、特にファとシを抜いたスケールは非常に多用されています。(にんじゃりばんばん等)。彼と同じような雰囲気のメロディーを作る際には、五音音階を使うことを意識してみるのも良いと思います。
ミックス
ミックスとは、リズムパターンやベース、ウワモノ、ボーカル等、完成された音源を楽曲になるように組み合わせていく作業を指します。ミキシングとも呼ばれますね。
ミックスでは先ほどの編曲手順の段階で、前に出る音、奥で鳴る音を意識して編曲していればあとはコンプレレッサーやEQ(イコライザー)などで処理をしてパンニングとリバーブで音を配置していく作業になります。パンニングとは左右の音の振り分けを意味します。
ミックスの基本的な考え方としては
- 音の前後方向(奥行き、空間)
- 音の上下方向(高い音と低い音)
の2点を調整する考え方を持つと良いのではないでしょうか。
初心者の方にとっては、前者の方がイメージしやすいかと思います。ロックバンドで言えば、ボーカルを1番前にだし、ドラムとベースは中央で全体を支え、ギターやキーボードはボーカルに被らない位置で雰囲気つくりをする、といった要領です。
一方、わかりづらいのは後者。どんなジャンルの音楽にも言えることですが、ライブやCDで音楽をつくる際には、周波数を意識することが重要です。ボーカルを含めた全ての楽器には中心周波数という数値が存在し、それぞれの音を聴かせるためには、中心周波数をうまく振り分けなければなりません。電子音楽でもそれは変わりません。つくったそれぞれの音源は、周波数を細かく変えながらミキシングする必要があります。
ここでは、いくつかの重要なエフェクト類を機能に合わせて使い方を簡単に解説したいと思います。
Compressor
コンプレッサーは、音をつぶすことでそれぞれのトラックの音量の上下を小さくし、楽曲全体的に音圧をアップさせるために用います。細かなコンプレッサーの扱いは解説すると長くなりますので割愛しますが、音を前に出したり奥にひっこめたりする作業には不可欠になります。
コンプレッサーの扱い方については石田ごうき氏著「音圧アップのためのDTMミキシング入門講座! DVD-ROM付 リットーミュージック」がわかりやすくオススメです。
コンプレッサーの機能としては「音圧アップ及び音の前後方向(奥行き)の調整」です。
EQ
イコライザーは、各楽器の目立たせたい帯域、周波数を強調したり、逆に不要な帯域を削ることで、全体のバランスを整える作業になります。ベース単体で聞くとよい音もキックと重なると帯域が重なるので、キックが帯域の一番下に来るようにベースの最低域を削るといった考え方です。
機能をまとめると、「音の上下(高低方向)の調整」です。
Reverb & Delay
リバーブは、奥で鳴らしたい音にかけることで空間を演出します。ニュアンスとしてはエコーと似ており、カラオケでかかるエフェクトを想像すればよいかと思います。
またディレイはリバーブと一緒に用いることも多いエフェクトで、空間の演出および、ピンポンディレイなどはパンニング左右配置などにも関わってきます。ディレイはかなり種類が多いため、一通り音色を聴いてからイメージに近いものを選ぶのが良いかと思います。
機能としては、「空間の演出と奥行きの形成」です。
Panning
パンニングとは、左右に音を振る作業です。空間の中でどの位置に音を鳴らしたいのかを意識しながら作業していくことになります。リバーブなどとかかわりが深く、空間の演出にかかわってきます。
ここまで、重要なエフェクトについて解説してきました。
エフェクトについてはDaw付属のものをまずは使いこなしましょう。よりクオリティーの高いものを求めるならWaves社の製品がオススメです。(4月以降Waves社の製品がかなり安くなるセールを行っています。)
まとめ
今回の記事では、近年流行りののテクノポップ、中田ヤスタカサウンドの構成要素について分析してみていきました。音の要素を分解して機能に分けて考えてみることがより音楽の構造が見えやすくなりますので、皆さんも自分が好きな曲の構成、音などを注意深く分析することで目標のサウンドを作ってみてはいかがでしょうか。
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