アルバムは全体的にボサノバ、ジャズ、AORが織り混ぜられた素晴らしい作品。全く飽きのこないしなやかな歌声。何度も聴いてみたくなる不思議なヴォーカル。夜、ひとりでのんびり落ち着きたい時などに聴くと、とても癒される。おススメの一枚です。
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Larry Carlton -Larry Carlton
邦題は、夜の彷徨い。1978年にリリースされたアルバムです。フュージョン・ギターといえばラリー・カールトン。
アルバム中でおススメの曲はやはりオープニングの「Room335」です。音楽について難しい事が解らなくても大丈夫。このカッコ良い曲を聴いてしまえば全てが理解できます。文句なしにクール。大人の雰囲気たっぷりだけれど、スピード感もあります。素晴らしいギター演奏だけではなく、ヴォーカルも同時に楽しめる作品。ドライブにも最適です。このアルバムは大ヒット作で、現在もリマスター盤が続々売れている状態の人気作です。スムースジャズ・ファンのみならず、ギター好きにはたまらない、時代を超えたカッコよさ。一度聴いたら病みつきになる、超お勧めのアルバムです。
Between the Sheets -fourplay
リ―・リトナーを始めとする大物ミュージシャン4人によるグループ、fourplayが1993年リリースのアルバムです。
おすすめの曲はアルバムタイトル曲「between the sheets」。元々はアイズレ―・ブラザースの83年のヒット曲で、チャカ・カーンがヴォーカルを担当しています。まさにスムーズで、とてもセンスの良い仕上がりの曲になっています。アルバム全体に流れるのは、非常に心地良い空気。超一流ミュージシャン達の演奏は控えめでありながらも心に沁みるので、ずっと聴いていたい、そんな気持ちにさせてくれます。
米コンテンポラリー・ジャズのチャート1位になったというのも納得できる名盤。誰もがスッと聴けてしまう、優しい曲ばかりが揃っています。曲・演奏全て完成度の高い素晴らしいアルバムです。
Esprit De Four -fourplay
fourplayからもう1枚。13作目のアルバム「エスプリ・ドゥ・フォー」(2012)を紹介します。「4人の心のはたらき」かっこよく言ってしまえば「4つの魂」の意味です。
fourplayは、アメリカのスムースジャズピアニストの重鎮であるボブ・ジェームス(1939~)が、年下の腕利きミュージシャンであるベーシストのネイザン・イースト(1955~)、ドラマーのハーヴィー・メイソン(1947~)、ギタリストのチャック・ローブ(1955~)、(fourplayのギタリストとしてはリー・リトナー、ラリー・カールトンに次いで3代目)と組んでいるユニットです。最初の結成は1990年、現メンバーになったのは2010年です。
このアルバムを選んだ理由は、彼らの日本への親愛の情がこめられたアルバムだからです。今まで、fourplayは3度の年越し公演を日本で行っています。特に、ボブ・ジェームスは2011年の東日本大震災に心を痛め、「ともに復興に向けて」という気持ちをこめて復興支援のための楽曲『プット・アワ・ハーツ・トゥゲザー』を書きおろし、それを携えて同年9月に行われた「いわてジャズフェスティヴァル」に出演しました。この楽曲は、ヒラリー・ジェームスが歌詞をつけ、ボブの指名によって松田聖子(1962~)によって歌われることになりました。翌年にこの楽曲を収録したアルバム「エスプリ・ドゥ・フォー」が日本でリリースされ、その最後のトラックに、松田聖子の歌った『プット・アワ・ハーツ・トゥゲザー』が収められています。
ボブは、年長者でもあるにもかかわらず、よくありがちな「リーダーとその仲間たち」のスタイルをとっていません。fourplayをひとつの集合体として考えています。ボブを含めて、お互いが信頼と尊敬で結ばれています。どのアルバムでも、どのメンバーにも楽曲を書いてもらい活躍できる場を作っています。そういった多彩さのあるアルバムなので、あえて「おすすめ曲」はあげません。最初から最後まで、まずは聴いていただくことをおすすめします。
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