シュローダー・ヘッズは2010年から活動しているピアニスト渡辺シュンスケのプロジェクト。渡辺は、ポストクラシカルな曲からジャズロックまで幅広くこなすミュージシャンです。
楽曲としては、ピアノはクラシカルなのにドラムはダンスビートであったり、緩やかなジャズセッションの中にテクノ的な音が混じっていたりと、とにかく聞いていて面白い所が特長。それをフックとして曲の世界に引き込まれ、聞きこむうちに泣きそうになるエモーショナルな連弾に飲み込まれていきます。
特にオススメのアルバムは「シナスタジア [ Schroeder-Headz ]」です。アーバンな雰囲気を醸し出す大人のジャズロック”Tokyo Tribal Sacrifice”、クラシカルなフレーズが感情を揺さぶる”blue bird”、ジャズセッションなのにベースがシンセサイザーな”3 on 3″。特に”Tokyo Tribal Sacrifice”は楽曲の途中でボーカロイドの初音ミクがはさまれており、非常に実験的でもあり面白い曲に仕上がっています。
目次
fox capture plan
フォックス・キャプチャー・プランはピアノ、ベースドラムで構成されたトリオバンド。もはやジャズロックと称してよいのかすらわからないほど、究極のインストロックバンドです。ジャズの入門としても相応しく、ジャズミュージックに馴染みのないポップミュージック好き、パンクロックバンド好きの若者たちにこそぜひ聴いてほしいものです。きっとあなたの世界が変わることでしょう。
このバンドの最大の驚きは、これだけ幅が広く音数の多いメロディをたった3人で奏でていること。おすすめは最新アルバム「FRAGILE [ fox capture plan ]」です。メンバー一人一人の演奏レベルの高さが前作にも増し、さらにソングライターの抜群のジャズセンスが光る1枚です。某大ヒットドラマにて全編劇中音楽を担当するなど、すでに活躍の幅は広く、業界注目度ナンバー1の彼ら。今聴けば、まだ遅くはないのではないでしょうか。
Soft Machine
最後に洋楽のジャズロックバンドを1組紹介します。ソフトマシーンはイギリスのジャズロックバンド。1966年から約20年間活動した伝説的なバンドです。ジャズロックバンドをあげる上で、ジャズ寄りかロック寄りかで視点は大いに変わってきます。今回はロック寄りのジャズロックとしてソフト・マシーンを挙げたいと思います。
ソフトマシーンは、長い歴史の中で音楽的な変化が分かりやすい形で表出しています。メンバーのヒュー・ホッパーを中心にして編成された70年代初頭のソフトマシーンは、その意味でのジャズロックバンドとして語られるのに相応しいのではないでしょうか。
ホーンを積極的に導入して一時は8人編成にまでなり、アルバム「Third」を制作。このアルバムと更にジャズ志向の強いベーシストのロイ・バビントンが加入して制作されたアルバム「fourth」を聞けば、当時の音楽シーンにおけるジャズ志向のロックという感性が確かめられるに違いありません。
そして、このバンドはどんどんインストゥルメンタルバンドに変化していきます。このジャズ志向のせいで、メンバーのロバート・ワイアットは脱退する事になりますが、彼は後に数々の名盤を残す個性的なシンガーソングライターとなりることもまた事実。彼ももちろんジャズの影響を多分に受けたサウンドを構築しています。
70年代初頭のソフトマシーンはジャズロックというジャンルを語る上で決して外してはならないバンドである事は間違いありません。是非、その耳で当時の混沌とした音楽ジャンルの形成過程を確かめて頂きたいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
IndiesMateでは、好きなバンドを応援したい方、自分のバンドをPRしたい方を募集しています。今回の記事と同じような紹介文を無料で掲載することができますので、気になる方はぜひこちらのページをご覧ください。
コメントを残す