ジキルは1987年から1994年まで活動した日本のヴィジュアル系ロックバンド。
1980年代から1990年代、ヴィジュアル系(当時はまだV系と表記していなかった)が最も勢いがあった時代の実力派のロックバンドがZI:KILL。ザ・キュアーやコクトーツインズなどのいわゆるポジティブパンクの影響を受けたヴィジュアルとダークネスなサウンド。ボーカル・Tuskの存在感は圧倒的で、彼の独特な歌詞と歌声は唯一無二の存在でした。メイクは完璧、楽曲はおまけみたいなお遊び半分なバンドが多い中、彼らの楽曲は生々しく人間らしい感情が詰まった、明らかに他とは一線を画してました。
今回おすすめするのは2枚目のアルバム「CLOSE DANCE」。1枚目のアルバム「真世界」ですでにZI:KILLの世界観が完成してるのですが、2枚目は更に洗練されて勢いが加わっています。ちなみにジャケットは楠本まき作、当時のV系ファンのバイブルのような漫画を描かれる方です。それも当時のファンがこのアルバムを愛している要素の一つです。
目次
一風堂
一風堂は1979年~1984年まで活躍したロックバンド、ニューウェーブバンドです。
一風堂が世に出てきた時代はまだヴィジュアル系という言葉がなかった頃。細身の体にメイク、差別的な呼び方をしている者も少なくありませんでした。
しかし名曲”すみれ September Love”がヒット。あの曲調を歌いあげる甘い歌声は一風堂ならではのものであります。この曲を歌うならあのルックスじゃないと、と言わせる程のバンドになったのはある意味革命的なことでした。その後、”すみれ September Love”を歌ったIZAMもヴィジュアル系メイクで時の人になったのも、この曲のイメージがあったからだと思います。
後にも先にも大ヒットしたのは”すみれ September Love”だけでしたが、「ESSENCE: THE BEST OF IPPU-DO / 一風堂」というアルバムを聴いてみましたが、とにかく音の良さに驚きました。音を聴いているだけで当時の音楽を思い出せるアルバム、当時はヴィジュアル系ロックバンドとはよばれていませんでしたが、おすすめの一枚です。
Raphael
ラファエルは1997年に結成、何度か活動再開をはさみつつ2016年に解散したヴィジュアル系ロックバンドです、
既に解散してしまったヴィジュアル系バンドですが、1990年代、ヴィジュアル系ロックバンドは化粧ばかりで狂気じみているという勝手なイメージを変えてくれたのが「ラファエル」でした。バンドのテイストの中にクラシック要素が感じられるお洒落な曲調の中、ボーカルのYUKIの伸びやかな声がマッチし、ヴィジュアルバンドの概念は一新されました。
おすすめしたいアルバムは「不滅華 [ Raphael ]」、”花咲く命ある限り”や”Evergreen”など、初期の代表曲が収録されています。青年のようなどことなく不安定な曲・歌詞に、同世代を生きていた当時の10.20代はシンパシーを感じたものです。”Evergreen”の真っすぐな歌詞と歌声は、正に青春の一曲。20年たって今でも出だしの元気で爽やかなイントロをありありと思い出すことができます。
THE KIDDIE
キディは2007年から2015年まで活動していた日本のヴィジュアル系ロックバンド。
The kiddieはその名前の通り比較的ポップ寄りな雰囲気の楽曲を多くリリースしていましたが、今回おすすめしたいラストアルバムである「DYSTOPIA」はヴィジュアル系の真骨頂を感じる出来を感じました。このアルバムが最後になり、活動時期の長さの割にはリリースした曲はそこまで多くはありません。しかし、どの曲を聴いてみてもキャッチャーで聞きやすく癖はない万人受けするバンドです。
元々キディの発祥がヴィジュアル系というよりはJPOPに近い曲調、衣装やメイクも派手ではないので一般受けな雰囲気があるでしょう。Vロックから想像できるゴリゴリのハードロック調が好きな方には少々物足りないかもしれません。基本的にバンドはボーカルが目立つのですが、このバンドに関してはドラムのユウダイが支えているといっても過言ではありません。演奏においても、それを発揮しているのでドラムをぜひ聴いてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
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