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The Michael Schenker Group – Michael Schenker Group
マイケルシェンカーグループは1979年から現在まで活動しているハードロック・ヘヴィメタルバンド。現在も活動していますが、ずっと活動している訳ではなく、休止や多くのメンバーチェンジを経て現在の形となっています。
今回紹介する「【輸入盤】MICHAEL SCHENKER GROUP マイケル・シェンカー・グ…」はマイケルシェンカーグループ初のフルアルバムです。このアルバムはハードロックの基本的エッセンスとも言える太く歪んだギターサウンドとハイトーンヴォーカル、それを支える堅実なドラムとベースというスタイルで、これでもかという程にメロディアスなギターソロと劇的展開を持った曲で構成されています。
とりわけオープニングナンバーである”Armed and Ready”のギターリフは、当時の日本中のギター青年を熱狂させ、今日でもギターを手にした経験がある人は誰でもこのリフが弾けるのではないかという位の影響力がある曲です。
しかし、ギタリストとしてのマイケルシェンカーの魅力が最も凝集されているのは”Lost Horizon”という曲。この曲のギターソロでは、ギターが高音と低音を巧みに使い分けるメリハリの聞いたパートから適宜早弾きを織り交ぜながら次第に高まりを見せていき、後半で見事な盛り上がりに結実する構成となっています。こうした起承転結が明確な点がマイケルシェンカーの魅力であり、今日多くのロックギタリストに多大な影響を与えている理由ではないでしょうか。
Appetite for Destruction – Guns N’ Roses
ガンズアンドローゼズは1985年に結成、現在まで活動を続けているアメリカのハードロックバンド。
ガンズアンドローゼスのファーストアルバム「アペタイト・フォー・ディストラクション [ ガンズ・アンド・ローゼズ ]」の収録曲は全てといっていいほどバンドの代表曲となっているハードロックの名盤中の名盤です。
1曲目の”Welcome to the Jungle”のリフにまずヤラれ、アクセルのボーカルの技術にまたヤラれ、”It’s So Easy”、”Nightrain”、”Out ta Get Me”、”Mr. Brownstone”でアクセルの1オクターブ変化の声色に魅了され、ライブで決まって最後に演奏される”Paradise City”でほっこり、”Sweet Child o’ Mine”のリフでスラッシュのギターにしびれて、”Rocket Queen”で締める。
このアルバムがリリースされて時代では、このアルバムをあくる日もあくる日も聞きこんだファンも多いでしょう。とにかく、1980年代後半にシーンにあらわれたガンズアンドローゼズの魅力を語る上で外せないアルバムであり、ハードロックを語る上でも外せない名盤中の名盤だと思います。
Use Your Illusion II – Guns N’ Roses
ガンズアンドローゼズからもう一枚紹介します。
ガンズアンドローゼズと言えば、先ほど紹介した世界で約3000万枚の売り上げを誇る名盤でありデビューアルバムである「Appetite for Destruction」一択、と言う人もいるかもしれません。しかし、二枚同時発売されたセカンド(とサード?)アルバム「ユーズ・ユア・イリュージョン2 [ ガンズ・アンド・ローゼズ ]」もかなりの名盤であり、特にIIはガンズの奥深さを私たちに見せてくれます。
What we’ve got here is failure to communicate(言ってもわからんやつばっかだな)というセリフから始まり静かにアコースティックギターが鳴り響く1曲目、”Civil War”。このセリフは、権力と反権力との闘争の縮図を刑務所内で描いた映画「Cool Hand Luke(邦題:暴力脱獄)」の刑務所所長から主人公ルークに放たれた言葉です。セックスやドラッグのことばかり歌ってきたと思われるボーカルのアクセルですが、ベトナム戦争を批判するこの”Civil War”では他曲に比べ意味のある内容を歌っています。
また、”Estranged”では破綻してしまった自身の結婚を悲しげに歌い上げたり、ボブディランのカバー”Knockin’ On Heaven’s Door”ではしっとりと歌い上げながらも途中からはガンズらしさを忘れさせない歌い方をしています。破天荒なイメージのあるアクセルだとしても人間としての複雑さ、繊細な一面も持っているということを垣間見ることができるような気がします。
しかし一方で、”Get in the Ring”ではガンズアンドローゼズを酷評していた評論家を実名で批判し返すなど、パンク精神も忘れていません。
アクセルだけでなくサイドギターのイジーのソングライティング能力は健在ですし、ベースのダフがボーカルを取っている曲もあります。またリードギターのスラッシュはよりギラギラしたサウンドでリフを弾き、ツヤのあるトーンで曲に完璧に合ったソロを弾くスタイルにも磨きがかかったと言えます。そして新加入のマットは豪快なドラムでバンドのリズムを支えています。映画「ターミネーター2」に使用されたこともあり人気の曲となっている”You Could Be Mine”はその良い一例ですね。
このアルバムではファーストにはなかった幅の広がりを見せてくれる作品となっています。ファーストばかり注目されるガンズですが一度じっくりこの”ユーズ・ユア・イリュージョン2 [ ガンズ・アンド・ローゼズ ]”も聴いてみてはいかがですか?
Toys In The Attic – Aerosmith
エアロスミスは1970年から活動しているハードロックバンド。アメリカ、マサチューセッツにて結成、現在も活動を続けています。
アメリカのハードロックの代表といえばこのエアロスミス。はじめて聴くのであれば1975年に発表された3rdアルバムの「【輸入盤】Toys In The Attic (Gold Series) [ A…」がおすすめです。
それまでのエアロスミスのアルバムはまだ音楽性を模索中で地味な印象がありますが、このアルバムでは現在のエアロスミスらしい音楽性を完成させたことと、楽曲によりその人気を確実なものにしました。収録曲はバラエティに富んでおり飽きることが決してなく、全曲を通して聴くことが簡単にできます。
中でも有名な”Walk This Way”は必聴。その後RUN D.M.Cがカバーなどで更にヒットし、現在まで評価されています。ミドルテンポの「Sweet Emotion」も有名な曲で、テレビなど様々な場面で使われるので、どちらもどこかで耳にしたと思うのではないでしょうか。
Pump – Aerosmith
前作「Permanent Vacation」の商業的大成功によってスタジオ内でより自身の趣向を深める事ができるようになった彼らが、バンドが持つ本来のグルーヴ感とサウンドを前面に押し出した傑作「Aerosmith エアロスミス / Pump 【LP】」。以前は外部のソングライターを積極的に取り入れていた事もあった彼らが、一から自分自身の手によって求めるサウンドを構築していく様はメイキングとして一般発売もされました。メンバー同士の喧嘩や衝突を繰り返しながらもアルバムを完成まで作り上げる姿勢は、ベテランバンドであっても生みの苦しみがあった事を感じさせます。
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