ただし、近年パンキッシュヘアの邦ロックバンドはほとんどみられず、今となってはベテランのミュージシャンにしか見られない髪型となってしまいました。
目次
革ジャンスタイル
「ギターウルフ」
革ジャンにシルバーアクセサリーなど、威圧感のあるファッションです。
ザ・モッズをはじめ、ギターウルフなどが挙げられます。
このスタイルの邦ロックバンドは、たとえライブで暑くなっても革ジャンを決して脱ぐことはなく、強いこだわりを持っていることが伺えます。
カジュアル系
現在の若手バンドにも影響を与えている「ASIAN KUNG-FU GENERATION」
特別な衣装はなく、ほとんど普段着のスタイルです。ジーンズにTシャツなど、学生の音楽サークルのような雰囲気です。
恐らく現在の邦ロックで最も多いスタイルでしょう。
見た目を重要視していない分音楽性を追求するバンドに多く、この流れははっぴいえんどがもたらしたものでした。
このスタイルのバンドがライブをするときは、自身のグッズのTシャツを着用することも多いです。
ビジュアル系
「聖鬼魔Ⅱ」
男性でありながらメイクを施し、派手な衣装が特徴のスタイルです。
イギリス出身のレジェンド、デビッド・ボウイの影響が色濃く、ザ・イエローモンキーの吉井和哉もその影響を公言しています。
また、とりわけ「V系」「V-ROCK」と分類される邦ロックバンドは絢爛豪華な衣装やアニメ的な衣装であり、日本独自に進化したスタイルのため、海外にもファンがいるほどです。
この演劇的で奇抜な世界観はイギリスの伝説的バンド・ジェネシスに由来しているようにもみえます。
この分野における邦ロックの先駆者は聖鬼魔ⅡやX JAPANを挙げることができますが、前者の場合、KISSへのリスペクトが感じられるところが、邦ロックの多様性の面白いところです。
最新話題の邦ロックアーティスト5選
- TarO&JirO
TarO(兄)とJirO(弟)からなる兄弟ユニット。
楽器の構成はツインギターのみという特殊な形式で、ライブでもサポートメンバーは居らず、二人のみで演奏します。
しかし、演奏力が非常に高く、スラップ奏法に耳を奪われます、二人しか居ないことを忘れさせるほどの厚みがあり、きっと一度聴けばすぐに心奪われることでしょう。
まだまだ無名ながらも日本の主要フェスにも出演しており、オーディエンスの間で話題となっているバンドなので、音楽ファンは必ず押さえておいた方がいいでしょう。
おすすめしたいアルバムは「Brothers Fight [ TarO & JirO ]」。
- amazarashi
青森県出身の秋田ひろむを中心としたバンド。
絶望や虚無感など、現代社会での病める心情を文学的に歌うことで、注目を集めています。
ライブであっても素顔を一切明かさず、謎のベールに包まれていることで、その世界観がさらに深くなっています。
インディーズ時代は青森駅前などで路上ライブを行っており、当時は秋田ひろむとキーボードの二人だけでしたが、メジャーデビュー以降はバンドサウンドで楽曲を発表しています。
おすすめしたいアルバムは「アノミー [ amazarashi ]」。
- ポルカドットスティングレイ
福岡で結成された4人組バンド。
近年の邦ロックバンドには男女混合グループが増加傾向にありますが、そのなかでも高い注目を集めています。
ついボーカルの雫に目がいってしまいがちですが、メンバー全員の演奏技術は若手バンドとは思えないほど素晴らしいです。
今後キャリアを重ねていくことでどんな進化をしていくのか楽しみなバンドです。
おすすめしたいアルバムは「大正義 [ ポルカドットスティングレイ ]」。
- きのこ帝国
バンド名の由来は坂本慎太郎などが在籍し解散した今もなお多くの音楽ファンに聴かれ続けている「ゆらゆら帝国」からきています。
その影響もあってかインディーズ時代に発表されていた楽曲はダークネスなものが多く、女性ボーカルでそのようなバンドはほとんど存在していなかったので、メジャーデビュー前から注目を集めていました。
メジャーデビュー以降はよりキャッチーなメロディになりましたが、アンニュイな雰囲気は健在です。
おすすめしたいアルバムは「愛のゆくえ [ きのこ帝国 ]」。
- DATS
画像⑮(http://www.datstheband.com/wp-content/uploads/2017/01/dats-artist2017.jpg)
サカナクションによってエレクトロの要素を取り入れた邦ロックがより一般的になったことで、その流れに続くバンドが次々と認知されていくようになりました。
そのなかでも注目するバンドはyahyel(ヤイエル)の中心メンバーが兼任しているバンド・DATS。
楽曲のマスタリングエンジニアに邦楽エレクトロを代表するミュージシャンである砂原良徳が携わるなど、その音楽性は高く評価されています。
おすすめしたいアルバムは「Application [ DATS ]」。
おわりに
海外の流行を取り入れながら、日本的要素が加えられ独自に進化を遂げた邦ロック。
多様でありながらも共通してキャッチーなメロディなので、親しみやすく、邦ロックに疎い方でもきっとお気に入りの邦ロックバンド・ミュージシャンに出会えるはずです。
どうぞ気軽に邦ロックの扉を開いてみてくださいね。