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Chet Atkins
まずはカントリーミュージック好きなら誰もが知っているであろうカントリーギターアーティストのレジェンド、チェット・アトキンスから紹介します。Chet AtkinsはThe Beatlesのリードギタリスト、George Harissonに大きな影響を与えたことでも知られています。
ギター1本でメロディとベースラインを体現するハイレベルなテクニックもさることながら、他の楽器の伴奏もいらないほどの豊かさを感じさせるアレンジセンスで、ギターでの表現の枠を大幅に広げたアーティストです。
また、彼は有名曲も数多くカバー演奏していますが、その守備範囲はカントリーミュージックの枠を越えポップスやジャズ、クラシックはてはロシア民謡やラテン音楽など民族音楽にまで幅広く及んでいます。甘くロマンチックで、あたたかさを感じさせる彼の演奏は、まるでカフェのBGMのように心地よく自然に耳に入ってきて、いつのまにかそのまま情景の一部になってしまう不思議さがあります。
そんな彼のおすすめしたいアルバムは、「Early Years 1946-1957」。合計150曲を超える楽曲が収録されています。BGMとして聴きながら好きな曲を選抜し、独自のプレイリストを作ってみてください。
Willie Nelson
続いては、ウィリーネルソンの1982年発表の「Always On My Mind」をおすすめします。
Willie Nelsonは1933年生まれのアメリカのシンガーソングライターでギタリストです。独特な鼻にかかった歌声やヒッピー的なスタイル、その音楽性は従来のカントリーの主流派からは異端児と見られ、彼の音楽は「アウトローカントリー」と呼ばれました。
「Always On My Mind」のアルバムは、エルヴィス・ブレスリーのオリジナルの「Always on My MInd」やアレサ・フランクリン、プロコル・ハルム、サイモン&ガーファンクルなどのスタンダードを選曲し、リズムがちょっとずれ加減で彼の声が発せられてきます。オリジナルとの対比が秀逸で、懐かしくもあり、何か寂しい秋や、冬の厳しさ、つらさまで感じさせるような歌声が心に沁みてくるアルバムです。
The Eagles
カントリーミュージックときいて何が浮かぶでしょうか。
アコースティックギターの織りなす牧歌的なサウンド、あるいは恋愛や田舎暮らしの人間模様、鳥や川などの豊かな自然などを描いた歌詞の世界観を浮かべる方が多いかと思います。
続いて紹介する、70年代を席巻したカントリー・ロックの雄「The Eagles」の特徴を一言でいうと「徹底したこだわりと質の追求」にあると思います。
サウンド面ではペダルスチルギターやバンジョー、マンドリンなどをロックと融合させ、歌詞の世界では史実のギャングDoolin Dalton一味をモデルにしたコンセプトを企画、コスプレも披露するなど彼らは2ndアルバムにしてカントリー追求の集大成を披露してみせました。
このこだわりと追求はアルバムを作るたびに楽しみから、完璧主義のプレッシャーに変わりバンドは疲弊・憔悴の末、ついには解散してしまいます。
子音1つの発音にまでこだわり、何テイクも録音を重ね、つなぎ合わせているというヴォーカルパート。各メンバーの声質まで考え抜いた上で緻密に編成された隙のないコーラスワーク。独特の緊張感を感じさせる裏拍のドラムにかっちり合わせたタイトな演奏。
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