そこまでの音の違いまで感じ取る一般のリスナーの方はほとんどいないので、そこまで拘る必要なはいとは感じますが、オルタナティブロックの音作りに注力するのであれば個人によって拘りが感じられるポイントではあります。
ノイジーなサウンド作りに必須のエフェクター
オルタナティブロックやグランジを演奏するのであれば必須と言えるエフェクターがあります。それはビッグマフ(Big Muff)とBOSSのDS-1です。ビッグマフはファズ系でブリブリしたトーンイメージのエフェクター,イコライザー(音の周波数を調整する機械)でいじってやることでバンドサウンドに埋もれずよりノイジーな音になります。また、BOSSのDS-1はディストーション系のエフェクターで、ギターにジャギジャギしたサウンドが加わるイメージです。
また、ProcoのRAT2というエフェクターも良く使われているのを見かけ、オルタナティブロックのサウンドメイキングの定番と言えます。
これらのエフェクターに加え、演出要素としてシングルコイルのピックアップが発する独特の「ヒスノイズ」を使ったノイジーなサウンドを活用したりしているバンドも過去にであったことがあり、一言にオルタナと言ってもそのノイジーさには様々な表現方法が絡み合っていると言えます。
オルタナティブロックにオススメなアンプ
1980年代後半から1990年代前半のオルタナティブロックは、貧困によりお金がなかった当時の背景もあるのか比較的安価な楽器をどのバンドも使っていました。当時使われていたアンプで多かったのはFender(フェンダー)のアンプやMarshall(マーシャル)のアンプでしょう。
現在ではアンプの選択肢も大きく増えたこと、オルタナティブロックのサウンドメイキングが更にヘヴィネス寄りになったこともあり、メサブギーやヒュース・アンド・ケトナーなどが好まれる傾向にあるようですが、オルタナティブロックで当時のサウンドを追及するのであればフェンダーやマーシャルのアンプを試してみる価値はあるでしょう。
目次
オルタナティブロックとインディーロックとの違い
続いてオルタナティブロックとインディーロックについてご紹介していきます。まずインディーロックについてご紹介しましょう。
インディーロックとは
インディーロックですが、オルタナティブロックと同様に音楽ジャンルの1つです。グランジほどネガティブで破壊的なサウンドではありませんが、だからと言ってシンプルなサウンドでもないジャンルで、オルタナティブロックと比べるとやや聴きやすいメロディーラインであることが特徴的でしょう。
また、日本語のインディーズと混同されることが多いようですが、インディーは英語では「独立した」というような意味合いから、「流行から離れた独自の音楽」というような意味合いでインディーロックが捉えられています。インディーズとは意味合いの異なるジャンルです。
確かに一般的な大衆向けのロックと異なり、インディーロックの音楽性はオルタナティブロックやグランジのような陰鬱さ、ネガティブさをサウンドに含んでいます。
オルタナティブロックとインディーロック
1980年代~1990年代前半にアメリカでブームとなったオルタナティブロックとは海を隔て遠く離れた、イギリス・マンチェスターで発生した音楽ブームがインディーロックです。
オルタナティブロックと同様に陰鬱でネガティブな音楽性ですが、オルタナティブロックが独自の「激しさ」を持つのとは対照的に、陰鬱さをイギリスミュージックの独特の湿り気が包み込んでいて、聴いていると雨の日の憂鬱さがふと脳裏に蘇ってくる、そんな音楽性を持っているジャンルです。
また、オルタナティブロックと比べるとシンプルな構成の曲が多いことから「聴きやすい」ところがポイントでしょう。
1980年代当時のインディーロックといえば、ザ・キュアー(The Cure)が代表的。特にボーカルのメロディーラインはオルタナティブロックと比較して非常に聴きやすく、よりポップになったA.O.Rという印象を受けます。同時期にインディーロックの代表格として有名だったザ・スミス(The Smiths)も同様に、落ち着いたA.O.R寄りのサウンドに聴きやすいメロディーが印象的です。
現代のオルタナティブロックとは
これまで1980年代~1990年代前半を中心にオルタナティブロックについて様々な点から解説しましたが、現代のオルタナティブロックの姿はどのようなものでしょうか。
様々なジャンルを取り込んだオルタナ
現在のオルタナティブロックは、グランジやメタル、エモやエレクトリックなど様々なジャンルの良い所が有効に取り込まれている印象です。だからこそかもしれませんが、ざっくりと王道じゃないことをやっている=オルタナと位置づけられているバンドが多いようです(1stアルバムではオルタナティブロックだったけれど後々ジャンルがロックになっていたりと、ジャンル付けも多様化していますので仕方のないことかも知れません)。
前述しましたが、音作りの幅もかなり増えておりディストーションを利かせたへヴィなサウンドやラップ・ヒップホップの要素を取り込んだサウンドなど様々なジャンルが取り込まれ、昇華されているのが現在のオルタナティブロックです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
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