オルタナティブロックのすべて 意味・起源・音作りからオルタナを知る

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オルタナティブロックはそんなアメリカの不の時代に生まれ、アンダーグラウンドで人々に歌われてきた背景のある音楽です。

 

目次

オルタナティブロックの特徴

さて、ここまでオルタナティブロックに関して、その起源や歴史的な背景についてご紹介してきましたが肝心のオルタナティブロックとはどのような音楽かをまだご説明していません。

ここでは、オルタナティブロックがどのような音楽か、その特徴について解説したいと思います。

 

音楽性

パンクロックやハードコアからの派生といえば攻撃的で激しいイメージが想像されるところですが、オルタナティブロックはもちろんそういった激しさの側面を持ちつつも、どこか陰鬱でネガティブな雰囲気をまとった独特の世界観を持つ音楽ジャンルです。

派生した音楽をみてみると、激しさ・攻撃性に高いメロディー性を加えて昇華し、かつネガティブな方向性を持ったグランジロックがあることからもオルタナティブロックのネガティブな音楽性を伺うことができます。

しかし、決してメロディーを重視して大衆的となっているわけではなく、時としてエモーショナルに叫ぶように歌うボーカルがオルタナティブロック、グランジの特徴的なところではないでしょうか。

当時のオルタナティブロックで有名なアーティストと言えば、パブリック・イメージ・リミテッド(Public Image Limited)ディス・ヒート(This Heat)フィッシュボーン(Fishbone)などが挙げられます。先に挙げた2バンドはエッジの効いた歪んだギターサウンドとスピーディーなドラミングに、ネガティブなボーカルメロディーと正にオルタナティブロックと呼ぶべき存在です。最後に挙げたフィッシュボーンは様々あるオルタナティブロックが生み出した音楽ジャンルの中でもミクスチャーロックに位置づけられるサウンドです。

ギターはエッジを効かせたサウンドではなく、カッティングがメインの聴かせるスタイルでリズム帯はスカのリズムをベースにしたノリの良いサウンドが特徴的です。ロック・スカ・レゲエ・ファンクなど様々な音楽性が絡まって(ミックスして)いることからミクスチャーと呼ばれるようになったオルタナティブロックバンドであるためご紹介しました。

最近ではオルタナティブロックのジャンルも細分化しており、エモやグランジなどロックの範疇に収まらない音楽ジャンルの1つとなってきていると感じています。しかし、こうした音楽のライブなどで最も盛り上がるのは、オルタナティブロックの持つ抑圧からくるエモーショナルな感情の爆発が起源であったからと言えるでしょう。

オルタナティブロックは、「ロック」と名が付いてはいるもののライトなユーザーが耳にするような聴きやすい、良い意味でテンプレート化したロックとは趣が異なり、かなり自由に音が暴れている印象のある音楽ジャンルの1つです。

 

アメリカではオルタナティブロックがブームになる以前はA.O.Rやカントリーミュージック、パンクロックなどが流行していましたが、オルタナティブロックが登場し音楽シーンはより激しく陰鬱なロックへと転換していきます。

そんなオルタナティブロックの音楽性を語る上で外せない要素であるのが、ノイジーであるということです。何と比べてノイジーなのか、というと上記のようなオルタナティブロックが誕生する以前にブームとなっていたA.O.Rやカントリーミュージック、ロックンロールと比べてノイジーであるといえます。

 

例えば、ギターの音1つを聴いてみましょう。上記のジャンルとオルタナティブロックでは大きな違いが見られます。カントリーミュージックではフォークギターをメインに使用し、木材そのものの響きを直接リスナーに届ける生のギター演奏が中心です。更に、1980年代初め頃のロックはというと、エレキギターこそありましたが現在のようにズンズンと体の芯まで響いてくるような重低音や歪み・エッジの利いたサウンドはありません。そこからは100分の1程度と言っても良いぐらい歪みを抑えた大人しいサウンドがロックのギターサウンドとして馴染まれていました。どちらかというとブルースの流れが残っている時代のロックギターのサウンドです。

一方、オルタナティブロックのギターサウンドはロックと比べてギターの音をジャギジャギと歪ませた激しくノイジーなサウンドメイクとなっています。この音色こそが大人しいロックの印象を一気に荒々しくエモーショナルなものへと昇華させました。

 

また、オルタナティブロックは明確な定義付けがないといっても良いため、音楽性1つ取ってみてもかなり様々なバンドが様々な音でオルタナティブロックを盛り上げています。

例えば、生活音や環境音を曲の中に取り入れ、テルミンなどを利用してノイジー且つ独特なセンスと切り口の音楽性を持ったバンドがオルタナティブロックのジャンルには入っています。概念的なジャンルであるが故の音楽性の窓口の広さがあることも、オルタナティブロックの面白いところと言えるでしょう。

 

音作り

続いて、オルタナティブロックの音作りについてご紹介していきます。ロックと名の付くジャンルであることから、バンドの構成はなんとなくお分かりである方が多いとは思いますが、オルタナティブロックも基本的なロックのスタイルと同じくボーカル・ギター・ベース・ドラムから成ります。

特にオルタナティブロックのサウンドで良く言及されるのはギターの音作りでしょう。独特な歪ませたサウンドはオルタナティブロックの特徴の1つであると感じます。

 

ノイジーなサウンドが重要なポイント

バンドサウンドであることから、オルタナティブロックで良く聞くギターサウンドを再現するためにはアンプとエフェクターが必要になってきます。アンプとは、エレキギターから出力した音を増幅させて出力するためのスピーカーのようなもの。エフェクターとはアンプとエレキギターの間にかませる「歪みの源」「歪み増幅装置」とでもいうべき存在で、エレキギターが出力した音(歪み)を増幅してくれます。オルタナティブロックの後に誕生したグランジを含め、このエフェクターが音作りの鍵を担っていると言っても良いほどです。

 

また、案外知らない方も多いかと思うのですが、ギターはストラトキャスター、テレキャスター、ムスタング、レスポールなど様々なタイプがあり、エレキギター本来の出力音を決定付ける回路部分(ピックアップ)も重要なサウンドメイキング要素になってきます。

アンプやエフェクターを買ったけれども、なかなかノイジーな音にならないとお悩みの方は使用しているギターのコイル部分、俗に言うピックアップを交換してみるのもありでしょう。ちなみに、ギターは木材で世界に同じコンディションの木材は2本とありません。ギターの木材のコンディションや材質、使う弦の種類によっても出音は微妙に変化します。

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