yahyelとは 最新型バンド“宇宙人”を意味するバンドの生態

オーストラリア、メルボルン出身のシンガーソングライター。ジャズミュージシャン、チェットベイカーの名前を拝借している。R&B的な歌唱に、ヒップホップ系のビートを合わせたスタイルが話題になり、世界中で大ブレイクしました。匿名性のある活動、という共通点がありましたが、2016年に、本名のニック・マーフィー名義での活動をスタートしています。

 

SBTRKT

ロンドンのミュージシャン、アーロン・ジェロームのプロジェクトで、引き算、を意味します。その名の通り自身の身体から音楽を切り離すために、仮面をかぶって活動することで知られています。ヒップホップ、ファンクはもちろん、ワールドミュージックまで昇華した独自の音楽性で、レディオ・ヘッドやアンダーワールドの楽曲のリミックスを行う等、世界的な音楽プロデューサーとして評価されています。

 

ジェームスブレイク

歌を中心に構成されていながら、無機質な質感のサウンドに、揺らぎのある現代的なビートトラックを融合させた天才。yahyelが描いている世界観は、国内を中心に活動しながら、確実にジェームスブレイクの地平線とつながっていることを意識しており、yahyelの音楽に触れて感動した人は、必ずチェックしたいアーティストです。

 

ライブの特徴

「完全に人間でもなければ、完全に機械でもない。それを表現したい」

yahyelは、あくまでもトラックとして最高のものを作るのが活動の中心としながら、ライブ活動ではライブならではの表現を追求し、VJとドラムのメンバーを追加して今の5人体制となっています。VJは、ステージへメンバーごと投影することで、匿名性を高める効果を狙っているそうです。

また、曲のアレンジや曲間のつなぎをライブごとに作成、またトラックとは異なり生演奏が必要になるボーカルとドラムは音源とは違ったプレイをすることもあるそうです。特にドラムは、電子ドラム(パッド)を使用して演奏するため音色はデジタルな音源を使用しているが、ドラムの大井がプレイすることで、音源とは違う有機的なリズムを持った楽曲に変化させています。こうして変化を与えてどんな反応が起こるか、ひとつひとつを実験して、次の音楽制作にフィードバックするのに役立つ効果もあるようで、毎回、どんなことをしてくるか楽しみにライブを観てみるのもいかもしれません。

 

歌詞

続いて、yahyelの歌詞について。

yahyelはメンバー全員が海外生活の経験者であることから、他のバンドにはない影響をその音楽性から感じ取ることができます。謎が多く、まだインタビュー記事やネットからの情報はとても少ない彼らですが、ここ数年で大きくメディアに取り上げられることが増えました。

ここではそんなyahyelの歌詞についてお話ししたいと思います。

 

英語での歌詞

yahyelの歌詞はすべて英語の歌詞となっています。そのため、「英語がわからなくて悩ましい」というリスナーもたくさんいることでしょう。しかし、日本人でありながら英語の歌詞をつけているバンドが多いなかで、本物のネイティブな発音が聞けるバンドは多くはありません。

yahyelの楽曲は国境を越えた、人種を越えたスタイルを貫いた作品となっており、このような価値観は日本だけで生活をしていたらなかなか語れないだろう、といった挑戦ともいえる「個性」を歌詞からも感じ取っているリスナーが多いようです。

音楽における英語は、日本語と比べると意味が深くないという話を日本ではよく耳にします。海外アーティストの歌詞は翻訳を読むと、少しがっかりするような内容だった、という経験を感じた方は少なくはないのではないでしょうか(もちろん翻訳技術にも左右されます)。

ところが、その歌詞はあくまで翻訳された歌詞なので翻訳をする人によってはまったく別な内容だったり、深い意味を知ることができたりすることがあります。日本語よりも深くない、という話は日本人ならではの解釈、それは言葉の壁が原因かもしれません。

 

その中で、yahyelが歌詞をすべて英語にしているというこだわりには、国の違いや英語に対するイメージを変えたいという気持ちが強くあるようにも見て取れます。

 

yahyelの歌詞について深い意味を知りたいと思うファンはとても多く、歌詞をネット上で掲載して欲しいという声はたくさんあります。しかし残念ながら、2017年3月現在ネット上でyahyelの歌詞の和訳を掲載しているサイトはありません。

確かにネットで手軽に歌詞を見ることができ、日本語の翻訳が載っていたらすぐに意味を知ることができて便利ではあります。

ただ「言葉の壁を破りたい」と考えているyahyelの意図とは違うような気もします。

彼らの本当の気持ちや伝えたいことを知りたい人は、まず英語を知ることでyahyelの歌詞により深く感動できるかもしれないですね。そういった聴き方も他のバンドではなかなかできない、yahyelにしかできないことなのかもしれません。

 

yahyelに影響を与えた世界

作詞者である池貝峻は歌詞の意味についてよく考えているそうで、その影響についてもインタビューなどで積極的に答えている様子が印象的です。

どっちかというと、そういうアーティストに影響を受けていたかも。ニック・ドレイクやジョニー・キャッシュの歌詞も調べていたし。でも一番はトム・ウェイツ。僕らが見てないようなボロボロのアメリカというか、東京にはない感じの退廃的な生活をしている人たちのポートレートみたいな書き方をしている彼の歌詞に、すごく影響を受けていました。

引用:figaro.jp

こちらの発言ではトム・ウェイツの歌詞に影響を受けているということがわかります。

この記事を読んでいる音楽ファンはトム・ウェイツをすでに知っている人は多いと思いますが、yahyelの歌詞について深く知るために改めて紹介したいと思います。

 

トム・ウェイツはアメリカ出身のシンガーソングライター。

物語を読みながら踏んでいくような不思議な曲調であることでも有名ですが、独特な歌詞の世界観が特に注目され、多くの人に愛される天才アーティストです。

1973年に、レコード・デビュー。「酔いどれ詩人」という異名で知られ[4]、特徴的な嗄れた歌声、ジャズ的なピアノ演奏、しがない人々の心情をユーモラスに描きながらも温かい視線で見つめる独特な歌詞世界、ステージ上での軽妙な語り口でカルト的人気を博した。

引用:Wikipedia

yahyelが好きな人はトム・ウェイツを聴いて彼らの歌詞の世界観を想像することもいいと思いますし、逆にトム・ウェイツを好きだ、という人もyahyelを聴いてみて欲しいと思います。

バンドが影響を受けたと公言するアーティストの曲にはきっと秘密が隠されているはずです。聴いているうちに新しい共通点を発見できるかもしれません。

 

変わってしまう恐怖

yahyelの代表曲「Kill me」の歌詞についてはその意味を「まわりが変わってしまう恐怖を歌っている」とインタビューで語っていますが、このことはyahyelの世界観を知るためのキーワードと言えるかもしれません。

この曲は実は最後の方にできた曲で、アルバム全体のイメージができた後、それを表明する曲を作りたくてできた曲なんですよ。だから、タイトルも“Kill me”という強い言葉を使ってる。歌詞の世界観も自分ひとりの視座。まわりの人たちが変わっていくこと、いわば同じ船に乗っていたはずなのにいつの間にかまわりが変わってしまう恐怖を歌っているんです。

それはアルバム全体を通しても出ていることなんだけど、この曲のサビは特にそれを強く打ち出してますね。