人気インディーズバンド12選! 音楽業界を彩る若手10組を紹介

リリックでも韻でもない新感覚次世代ラッパー、春ねむり

1995年、横浜で生まれ現在慶応大学に在学中の彼女。17歳の頃に組んでいたバンドではシンセサイザーの担当をしていましたが、21歳で突如ラッパーに転身。そして2016年夏、daoko、Jinmenusagi、GOMESSらが在籍するLOW HIGH WHO?からデビューミニアルバム『さよなら、ユースフォビア』が発売されました。彼女のホームページには「ジャンルはたぶんヒップホップで、こころはロックンロール」と自身の信念を紹介しています。

近年、特に2015年の9月からテレビ朝日にて放送が開始された「フリースタイルダンジョン」を皮切りに、ここ2、3年の間で若者の間にラップブーム、ヒップホップブームが密かに巻き起こりつつあります。そしてdaoko、泉まくらを筆頭に女性ラッパーも多くメディアやネットで名を見るようになりました。春ねむりもそんなラップブームに乗って名が売れつつある1人なのですが、彼女のラップは巧みな言葉遊びのようにリリックを連ねていくわけでもなく、気持ちよく韻を踏むわけでもありません。ヒップホップの醍醐味ともいえるこれらの表現を欠いてまで、なぜ彼女は売れているのでしょうか。

春ねむりは感情表現の方法の1つとしてラップを使っているからです。彼女の楽曲では、先ほど紹介した「こころはロックンロール」という言葉がまさに体現されています。ロックバンド「ミドリ」のボーカルの後藤まりこやシンガーソングライターの大森靖子は、自身の思いや内面的な感情をロックンロールという形で解放することで多くのファンを獲得しました。その表現方法は異なりますが、春ねむりも根底では彼女たちと同じものを持ち合わせています。しかし、彼女が選んだツールはロックンロールではなくラップでした。ラップに自身の感情をむきだしのまま、全てをさらけ出す彼女の美しさや危うさは多くの人に共感と新しさを与えてくれるはずです。

恐らく、好みの分かれる音楽とは思いますが、ヒップホップやラップが好きな方や今回の紹介で興味の湧いた方はぜひ一度聴いてみてください。おすすめの曲は「東京」「ロックンロールは死ななない」です。
おすすめしたいアルバムはさよなら、ユースフォビア [ 春ねむり ]

 

踊るディスコ室町

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まさにフェスにぴったり!踊れるロック、踊るディスコ室町
2012年に結成しミキクワカド(Vo.)、まこまこまこっちゃん(Gt.)、クマ山セイタ(Gt.)、ツマリツムラ(Ba.)、伊藤おわる (Dr.)、モチヅキ・タンバリン・シャンシャン(Tamb.)から成る6人組グループ。幾度かのメンバーチェンジを繰り返しながら、2015年に現在の編成となりました。

キャッチコピーは「京都は上京区、室町通り、武者小路を下がったところ、アパートディスコ室町の420号室からやってきたファンキーでグルーヴィな男たち」です。京都を活動拠点としており、2016年7月にはセカンドミニアルバム『新しいNEWネオ室町』が発売され、FUJIROCK ROOKIE A GO-GOに出演するなど、徐々に活動の幅を広げています。

彼らの音楽性はバンド名の通り「踊れるディスコ」。ディスコを上記のようなオーソドックスなロックバンド編成で体現しています。ディスコサウンドのバンドのボーカルと言えば、the telephonesの石毛輝さんやPOLYSICSのハヤシさんといった甲高い声のイメージが強いとは思いますが、この踊るディスコ室町のミキクワカドさんの声は太く、ハスキーで渋くて男らしいボーカルです。軽快で踊りだしたくなるようなサウンドとこの声質の組み合わせはとても新鮮に感じられます。

「ファンキーでグルーヴィ」と自負しているように、ただただ楽しくて踊れる音楽だけを追求しているのではなく、この6人でしか出せないグルーヴを一番に考えていることが伝わってきます。ロックサウンドで踊れる、まさに音楽フェスにぴったりのバンドです。

そんな彼らのおすすめしたい曲は新曲である「ODORUYO~NI」です。踊るディスコ室町の「踊れるファンキーなバンド」としての真骨頂が垣間見れる一曲となっています。
おすすめしたいアルバムは洛中にてファンク [ 踊る!ディスコ室町 ]

 

ハンブレッダーズ

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思わず学生時代を思い出してしまうような甘酸っぱいロックバンド、ハンブレッダーズ

ムツムロアキラ(Vo. Gt.)吉野エクスプロージョン(Gt. Cho.)、でらし(Ba. Cho.)、木島(Dr.)で構成された4人組ロックバンドです。バンドの始まりは高校の文化祭に出るためという理由で彼らが1年生の時に結成されました。2016年4月に以前のベーシストが脱退し、サークルの後輩であったでらしが加入し現在のメンバーとなりました。

2015年には、ヤマハグループ主催の23歳以下のアマチュアミュージシャンを対象とした音楽コンテスト「Music Revolution」のファイナリストに選ばれるなど、文化祭に出場するためだけに結成されたにも関わらず、その後本格的に音楽にのめりこみ、メキメキと頭角を現してきました。

2016年2月にはファーストアルバム『RE YOUTH』を会場限定で発売。そして8月にはメンバーが入れ替わってから初となるファーストシングル『フェイクファー / コントレイルは空に溶けて』をこちらも会場限定で発売されました。

スクールカーストの底辺にいた4人にバンドという救世主が現れ、その後の人生を変えてしまった。そんな青春の淡い香りをそのまま残した彼らの楽曲は、同じように何かしたいけれどどうしたらいいのか分からずくすぶっているティーンエイジャーたちに突き刺さるメッセージソングとなっています。青春パンクや正統派ロックを好む方におすすめしたいです。

おすすめしたい曲は「フェイクファー」。上記のような甘酸っぱい歌詞や疾走感の雰囲気を哀愁感あふれるギターサウンドが支えているハンブレダーズ。卒業シーズンの今にぴったりな楽曲です。

 

マキアダチ

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弾き語りだけじゃない!様々なジャンルを発信するシンガーソングライター、マキアダチ

自身で全ての楽曲の作詞、作曲、アレンジ、サウンドプロデュースを担当しているシンガーソングライターです。2014年9月にはファーストシングル『キジバトノウタ』をiTunes限定でリリースしました。2015年2月から東京都内を中心としてライブ活動を本格的に開始し、弾き語りやバンド編成など様々な編成でライブを行っています。同年10月5日に11曲入りファーストアルバム『MAKI ADACHI』全国リリースしました。

キュートなルックスと癖になる楽曲で聞く人を虜にする彼女。「儚き君に」はテラスハウスなんかで流れたら若い女の子がすぐに飛びつくであろう海外の歌姫が歌っていてもおかしくない名曲です。こういったキラキラした洋楽的なサウンドが特徴かと思いきや、「MEGA GRANDMA」という曲では、ラップのような歌い方と激しいギターが目立つサウンドで印象がガラッと変わります。

つかみどころがなく、コレといったひと言で表すことができない楽曲をつくるのが彼女の特徴です。一曲一曲で違う顔をのぞかせて、その幅の広さはこれからもどんどん広がっていきそうです。シンガーソングライターというよりも、エンターテイナーといったほうが近いかもしれません。毎回異なった趣向で聞く側を驚かせくれて意味で予想を裏切ってくれる彼女の魅力に取りつかれてはいかがでしょうか。シンガーソングライターを好む方はもちろん、技巧的な女性ボーカルを好む方にもおすすめできるアーティストです。

おすすめしたい曲は先述した「MEGA GRANDMA」です。単調な曲調、ダークな歌詞リリックが癖になる一曲です。おすすめしたいアルバムはMAKI ADACHI [ マキアダチ ]

 

梨帆

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十代の想いを実直に表現し続けるシンガーソングライター、梨帆

千葉県出身のシンガーソングライターです。1998年1月14日生まれの19歳です。高校2年生の頃、Sony music The lessonに合格し音楽活動を始めました。2015年には過去にHAPPYやWHITE ASHらも出場し、現在では若手アーティストの登竜門ともなっている「出れんの!?サマソニ!?」の応募に見事通過し、サマーソニックへの出演を果たしました。2016年には初のワンマンライブを行い、現在乗りに乗っているアーティストの1人です。

背伸びしないで飾らず自分の言葉で歌う彼女は、同年代の女の子の心を掴んで離さないでしょう。大人でも子供でもなくて、どこに向けたらいいのか分からないモヤモヤを抱えた10代頃に彼女の歌がそばにあったら、きっと心を救われたのではないかと思います。若さゆえの感情そのままに書いたような歌詞は、危うさと美しさを兼ね備えています。叫ぶような歌い方もありのままをさらけ出して、本当のことだけ曲にして歌おうとしているのが伝わってきます。